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山の上ホテル物語
???神田駿河台の小高い丘の上に山の上ホテルが誕生したのは、1954(昭和29)年1月のことである。以来このホテルは作家など多くの文化人たちの常宿として、あるいは憩いの場としてずっと愛されつづけてきた。本書はそんな山の上ホテルの創業からの50年を、従業員へのインタビューも交えて描いたノンフィクションである。著者は翻訳家でもあり直木賞作家。自らもこのホテルに深い愛着を持っている。
???山の上ホテルを語るときに、創業者である吉田俊男のエピソードは欠かせない。彼は経営者であると同時に、山の上ホテルそのものといってよかった。彼が目指したのはサービスと安心とが行き届いた良質な「小さなホテル」だった。「もし、人が他人に与へられる最高のものが誠意と真実であるなら、ホテルがお客様に差し上げられるものもそれ以外にはないはず」と吉田は記している。その理想を実現するために、吉田は従業員たちに多くを求めた。そのために辞める者が絶えなかったという。彼が求めたのは「誠実さ」に裏打ちされた職人気質だった。しかも、山の上ホテルの理想を実現するのにかなった職人気質である。著者はそれを「ホテル屋」という言葉で表現している。
???インタビューや、吉田が残したメモ書きから浮かび上がってくるのは、頑固で職人肌で、生活に質実を求める男の姿であり、同時に食通で、ホテルの広告コピーをひねり出す文学者肌を持った男の姿だ。「良質のものは、いつも少ししかない」と著者は言う。読み終えたとき、読者はその言葉に頷くと同時に、その「良質」なるものにに触れてみたいと思うに違いないだろう。(文月 達)
おすすめ度:
一度は泊まりたい
山の上ホテルと関わりのある作家達とそのエピソードの紹介から、創業者の故吉田俊男社長のことを、その部下だった関口氏、秋山氏らから聞き出して紹介する。山の上ホテルのサービスとは「ふるさとのなつかしさ」と「さっぱりした後味」だという。「山の上」ファンには欠かせない本。
神田界隈の通になれる本
〜私の定宿です。山の上ホテルは、日本で一番サービスのいいホテルです。
私はここを基準に、いろいろなホテルのサービスを評価しています。
初々しいボーイさん、メイドさんたちに迎えられ(それもとっても礼儀正しい!)、部屋に着いた時のお茶の一服(旅館みたい)、おいしいジュース(これで病みつきになり、みなさん、帰ってからジューサーを買うらしい〜〜)、ルームサービスはどれも美味(作家が泊まり込むホテルなので、手抜きは一切なし)、朝の和定食のお粥も絶品・・・等々、書き尽くせない話題のホテルです。
そんな山の上ホテルを紹介した本ができました。詳しすぎるところもありますが、なんだか神田界隈の通になったようで、ワクワクしてくる本です。
地方に住んでいてよかったなぁ、と胸をはれる本で〜〜す。
本当のサービスとは何か、を知っている方にお薦めいたします。〜
>>>詳しくは山の上ホテル物語
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